【前書き】
―――時は明治三十余年―――
二百五十年余り続いた江戸の世が終わってから更に三十余年。
太刀を持ち、斬った張ったも今は昔。
欧米列強に追いつけ追い越せと日本全体が躍起になっていた時代。明治。
「版籍奉還」「廃藩置県」「四民平等」「富国強兵」「殖産興業」…
維新から連なる怒涛の ***
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そして尊皇思想と大日本帝国憲法に基づき、近代化を推進する明治ZFに人民は広く取りまとめられていた。
しかし反面、この ***
下载/download/otomedream/ダウンロード*** とも言える時代の中で…
傷つき、失われ、消え去っていくものも数多く生み出されていた。
「―――この世は薄氷の上に立っている」
まげも刀も捨て、ロウソクは電球へとその場所を譲り、文明の灯火は広く日本国中の夜闇を振り払っている…
――――はずだった。
禁足地。
忘れ去られた村。
神の棲む山。
これは、変わりゆく時代の中に落ちた一つの出逢いの物語。
【序章概要】
日清戦争での従軍経験を持つ主人公「吉野征治」(よしのせいじ)はある日、自身の師「七条巌」(ななじょういわお)から帝國ホテルに誘われる。
そこで待っていたのは、さる地方官吏を名乗る男「織部玖郎」(おりべくろう)であった。
東京より遠く離れた郡で、長を勤める織部玖郎から吉野征治は依頼を持ちかけられる。
「―――郡にある長らく禁足地とされてきた山。その山中に秘され続けてきた村がある」
「村を知るものは少ない。そして他の者は、あの山には鬼や山姥(やまんば)が出るなどと怖れて行きたがらない」
「この村に赴き、可及的速やかにかつ穏便に明治ZFの一員となり制度を受け入れるよう説き伏せて欲しい」
苦渋をにじませる織部郡長は、自身を代行する橋渡し、交渉役を吉野征治に求めた。
一度は難色を示した吉野征治であったが、師の言葉を受け、依頼を引き受ける。
そうして吉野征治は依頼の地、村がある「簸野郡」(ひのぐん)へと向かう汽車に乗ることになった―――
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【明治浪漫ノベルゲーム「蜉蝣」(かげろう)】
伝奇、ミステリー、歴史・時代要素を多く含んだ
因習に囚われる村と、それに関わる人々を描いた物語です。
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総プレイ時間 : 12時間以上
総CG枚数 : 40枚以上(差分除く)
総エンディング数 : 2(ルート分岐)